自分でビジネスを起こしている方の大半は出版に憧れを持つものです。ただし、出版のメリットばかりが表に出て、デメリットを知らない方、教えない方がほとんどです。これは実に怖いことです。メリットは何となくイメージできているはずですので、デメリットについて書きます。ご用心あれ。結論をズバリ書きます。
「あなたの強み以外で書くな!」です。勘違いされる方が多いんですが、「書ける」のと「売れる」のとは全く違うんです。「書ける」からといって、あなたでなくても書けることを書いてしまうと、そのあなたではないもっとそれを得意とする、強みとする人に適うわけがないからです。
何より怖いのは、出版はリアル・ネットともに書店という媒体を使い、一気にあなたが露出されていく。良くも悪くも、その本を通じてあなたという存在が公にさらけ出されるのです。もし、自分の強みや自分らしさ以外で書いてしまえば、そういう人なんだという偏見を全国の人たちに与えてしまう、ということです。
後で詳しく書きますが、その出版社から出しちゃったの…、と業界内でマイナスイメージが作られ、次の出版の話しが来なくなる可能性もあります。「怖いですねえ~、恐ろしいですねえ~」どこかで聞き覚えのあるセリフになっちゃいます。世代がばれるのでこれ以上は書きませんが。
ただ、出版するには否応がなく自分とは何か?自分の伝えたい言葉は何か?強みは何か?を深堀する癖が身につくため、経営者にとって大事な「振り返り」と「USP」の見直しが出版チャレンジによって起こります。これ、凄く大事です。
次回は、「出版に向いている人、向いていない人」
についてお話ししますね。(つづく)
Clover出版ビジネス書プロデューサー兼営業本部長・桜井栄一
書店のカリスマ営業マンとして20年以上活躍。日本でも有数の出版プロデュース会社に在籍中に、数々のベストセラーに関わってきた、敏腕出版プロデューサーであり、「売れる企画」「書籍の売り方」を書店で収集したデータをもとに逆算してつくり、マーケットに確実に受け入れられる書籍をつくることに定評がある。
時流を読み、「売れる」コンテンツかどうかをかぎ分ける嗅覚でヒットするコンテンツを見極める。